CCSI 紹介 Vol.9●トレノケート株式会社 日鷹 仁司さん(前編)

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    日鷹 仁司さん

    CCSI (Certified Cisco Systems Instructor) 紹介 vol. 9
    トレノケート株式会社 日鷹 仁司さん(前編)

    Instructor Excellence Award を3年連続で受賞!
    15年間積み重ねてきたスキルを武器に、目指すは70歳現役

     

    シスコでは、顧客満足度の高い認定ラーニングパートナー所属のシスコ認定インストラクターの方々に毎年アワードを授与しています。このアワードを3年連続で受賞しているのがトレノケート株式会社の日鷹 仁司さんです。CCSI の資格を取得して15年、シスコ認定インストラクターの先駆けともいえる日鷹さんにお話を伺いました。

    大学時代の夏期講習がきっかけでインストラクターに

    ――大学時代は物理学科で、地球電磁気学を専攻されていたと伺いました。その頃からコンピュータを日常的に扱っていたのですか。
    日鷹さん

    私が大学に通っていたのは30年以上前になりますから、コンピュータはほとんど普及していませんでした。当時は例えば衛星の軌道を計算するのにも、今ならプログラムで瞬時に正確に解析できるところを、関数電卓で計算間違いもしながら何日もかけてやっていました。

     

     

    ――インストラクターを目指そうと思ったきっかけを教えてください。
    日鷹さん

    高校時代にマイクロコンピュータに出合ってコンピュータに興味はあったものの、コンピュータ業界に進む自信がなかったので、大学はもともと好きだった物理学科に進みました。私が通っていた京都産業大学では無料のコンピュータ講座が数多く開かれていて、大学3年の夏にその中のひとつ、現在の会社の前身である Digital Equipment Corporation (DEC=現 HP)※の教育部が主催した夏期講習を受講したのです。

     

     

    ――それがインストラクターを目指す第一歩になったそうですね。
    日鷹さん

    その講義を受けるまでは、コンピュータ業界に“教育 ” という概念があって、それがビジネスとして成り立つとは思いもしませんでした。コンピュータ業界での仕事といったら、プログラムを組むか、システムのメンテナンスをするか、営業をするかくらいしかイメージがなくて、どれも自分には向かないと悩んでいたのです。ところが教育の分野だったら、教壇に立つこと、教材を開発すること、製品を企画することなど全部自分ひとりでできる、と。それがインストラクターという仕事に魅力を感じたきっかけです。

    ※ DEC の教育部門から独立して1995年に設立されたのがグローバルナレッジネットワーク株式会社。2017年10月に現在のトレノケート株式会社に社名を変更した。

     

     

    実務経験ゼロ、インストラクター一筋

    ――DEC に入社された1985年当時、教育部門はどのような位置づけだったのでしょうか。
    日鷹さん

    DEC は会社設立後のけっこう早い時点で教育部を立ち上げていて、日本で教育ビジネスをスタートしてからもすでに10年は経っていました。その頃は、“教育“というものは、システムを導入したついでに入れるという考え方が一般的でしたが、DEC 教育部はお客様から受講料をいただいて教育をするというビジネスモデルを確立しており、自社の製品だけでなく、競合メーカーの製品について教えることもありました。

     

     

    ――入社後、インストラクターとしてデビューするまでのことを教えてください。
    日鷹さん

    image4月から新入社員向けの研修を3カ月受講した後、7月から登壇するためのコースを受けて勉強しました。初めてお客様向けの講座で教壇に立った時は足が震えたのを覚えています (笑)。実務経験ゼロの状態でこの業界に入って、1年目から教える立場になったわけですから、当初は受講生の方にお叱りを受けたこともありましたし、実務的なことを教えていただいたこともありました。今では自分の検証結果やお客様から伺った実務上の利用方法を含めて話をできますので、最近では 「日鷹さんは実務のことをよくご存じですね。これまでどういったキャリアを積んできたのですか」 と聞かれることも多くなりましたが、「インストラクター一本です」 と答えると皆さんに驚かれます。

     

     

    ――教壇に立つ以外の業務について聞かせてください。
    日鷹さん

    企画と開発には1年目の冬から携わることができました。最初に取り組んだのは、当時の DEC のコンピュータに接続する汎用入出力基板の設計方法のコースを演習付きで開発するというものでした。外注業者と打ち合わせをして納期から回路設計まで全部自分ひとりでやりました。すべてを任されるので、カタログの文章も自分で作りましたし、製品の価格やリリースのタイミング、お客様にどうやってアナウンスすればいいかもマーケティング担当者と一緒に決めていきました。

     

     

    ――そこが企画・開発の醍醐味というわけですね。
    日鷹さん

    今はクラウド上や仮想環境上でシスコ機器を動作させることができますので、教育コースの企画・開発や動作検証もしやすくなりました。しかし以前は Routing and Switching も情報がなかったので、レンタルしたネットワーク機材をマシンルームに導入し、システムや結線も全部自分たちでやっていました。また、今ではシスコをはじめとするメーカーさんの開発したコースを教えることが多くなりましたが、独自にコースを企画・開発する能力はつねに持っていたいと考えています。弊社はシスコの日本における唯一のプラチナラーニングパートナーですから、デリバティブワークを活用してシスコ関連のトレーニングを自社で企画・開発したり加工したりということも行っています。

     

     

    「答えは必ずマシンにある」

    ――CCSI を取得された時期ときっかけについて教えてください。
    日鷹さん

    2003年です。もともとネットワーク一般コースを担当していたところに、会社からシスコのコースも担当するように言われてインストラクター資格である CCSI を取得しました。CCSI 取得にはまず CCNA を取得し、それから ICP (Instructor Certified Professional) という特別な試験を通過しなければいけません。ICP は、プレゼンテーション力だけでなく、CCNA/CCNP レベルでの機器の設定能力や、お客様のミス設定に対応できるトラブルシューティング能力も問われる、とてもしっかりとした試験です。この試験に合格したインストラクターは、翌日からでもプロフェッショナルな教育を提供できる能力があります。

     

     

    ――具体的にどのような勉強をして試験に臨まれたのですか。
    日鷹さん

    弊社には、どう教壇に立って受講生をどうマネジメントしていくか、話し方はどうあるべきか、スライドはどう作るべきとかといった、インストラクターを養成するためのトレーニングがありますので、技術以外はそれらを活用しました。技術に関しては、ともかく実機を手元に置いて身体で覚えていきました。当時はバックボーン側のコンフィグも試験に含まれていたため、受講者機材だけでなくバックボーン機材も設定して勉強しました。

     

     

    ――CCSI としてコースを担当する際に心がけていることは何ですか。
    日鷹さん

    話が一方的にならないように、受講されている皆様と可能な限り対話し、双方向に進めていけるようにしています。「答えは必ずマシンにある」 ので、解らなくなったらマシンをちゃんと設定して調べてみることを徹底して伝えています。また、Cisco Data Center カテゴリコースでは製品の移り変わりや機能追加も激しいことから、日頃から cisco.com をチェックし、情報を確認しています。

     

     

    ――そのほか、御社ならではの取り組みはありますか。
    日鷹さん

    image例えばシスコの Data Center コースを実施していますが、テキストと演習ガイドがすべて英語であるため、英語が苦手な方には勉強をするハードルが高いと考えました。そこで弊社では英語の演習ガイドを翻訳して絵や説明を追加した日本語資料を、シスコの公式テキストの補助資料としてお渡しし、コース中は日本語資料で演習を進めていただいています。また CCIE 向けのトレーニングとして、BGP や MPLS、マルチキャストといった自己学習するのが難しい技術要素を個別コースとしてご提供しています。更に CCIE ラボ対策コースの問題集は意図的に英語で作成し、解説集はすべて日本語で作成しています。解説集は設定する前の動作の詳細解説、その設定を行う理由とコマンドやオプションの解説、設定後の動作確認方法や実際のログを詳細に記述しています。この解説集は400頁以上あり、全部読み込めばそれだけできちんと勉強できるように作ってあります。

     

     


     

    名前:日鷹 仁司 (ひだか ひとし) さん
    トレノケート株式会社 ラーニングサービス本部 テクニカルトレーニング第2部
    取得認定
    2000年12月CCNA Routing and Switching
    2003年6月CCSI (Certified Cisco Systems Instructor)
    2005年3月CCNP Routing and Switching
    2005年8月CCDA
    2013年6月CCIE Routing and Switching
    2014年3月CCNA Data Center
    2015年11月CCNP Data Center
    Cisco Data Center Unified Computing Support Specialist
    Cisco Data Center Unified Fabric Support Specialist
    2018年9月CCDP

     

     

     

    (後編に続く)

     

     

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