ケーススタディ:Shaun Williams 氏

    本ページは英語ドキュメントを翻訳したものです。

     


     

    “努力は必ず報われる”

    Shaun Williams(CCIE #54495)は、自身のキャリアと Cisco CCIE Wireless 認定取得に向けた取り組みを通じて、この格言を実現させました。その集中力、強い意思、自己犠牲と学習への熱意によって、CCIE Wireless 試験に、初めての挑戦でも合格できることを示しました。

     

     

     

     


     

     

    はじまり

    テクノロジーは常に私の日常の一部でした。Nintendo で遊ぶことから始まり、6 歳の頃には、両親のためにテレビをチューニングしました。古い VHS 機器をこじ開けて変圧器を取り除き、「ショック マシン」に変えて遊んだりしたものです。このようなテクノロジーに対する情熱から、「どういった仕組みで動いているのだろうか」、「これはなぜこのようになっているのか」、「他の方法で実現できないか」といった疑問がいつも頭の中を巡っていました。”成長盛りの十代の頃には、IT に関することであれば、なんでも家族や友人を助けました。ダイヤルアップ モデムの立ち上げからカスタム メイドのパソコンやホーム ネットワークの構築まで、さまざまなことをやりました。私はまったく自然にこうしたことを楽しんでいました。そのため、高校を卒業したら、テクノロジーの分野でキャリアを積んでいきたいという非常に明確な意志がありました。卒業後、私の家庭には、さらに勉学を進めるために私を大学へ進学させる手立てがありませんでした。さらに、私には数年の IT の経験があったにも関わらず、認定を得ないことには仕事を得ることはできませんでした。そのような状況ではありましたが、私は情報テクノロジーを学ぼうと決心しました。小売業の正社員の仕事に就き、夜間の独学用の資金を蓄え、中古の学習用教材や書籍を利用しました。2 年間独学を続け、ハードウェア、ソフトウェア、サーバ関連のさまざまな認定を取得しました。そして 2008 年、ついに私は初めて IT 業界での職を得ました。その後の 4 年間で、コールセンターからデスクトップやサーバのサポートまで、さまざまな職種を経験しました。やがて、そのような仕事は単調で刺激のないものと感じられるようになり、私は新しいチャレンジを必要としたのです。2012 年、私は小規模企業のジュニア ネットワーク エンジニアのポジションを得ました。これにより、私は有線および無線ネットワークの世界に足を踏み入れることになり、まったく新しいキャリアパスを歩むことになりました。私は、ネットワーキングとセキュリティに重点を置いて、夜の独学を続けました。2 年後、私は、Cisco CCNA Routing and Switching、CCNP Routing and Switching、CCNA Wireless の認定を取得しました。そして、シスコの主要なグローバル ゴールド パートナーである Dimension Data に、ワイヤレスを専門とするレベル 2 ネットワーク エンジニアとして加わる機会を得ました。私は友人や家族を残し、ケープタウンに転居することとなりました。この新しい職種では、私はグローバルな企業レベルの顧客対応を行うこととなり、南アフリカで最も大規模な企業の有線/無線ネットワークでの経験を得ることができました。ここは、私のキャリアの中でも、最も短期間のうちに幅広い内容について学ぶことができたところです。多くの経験豊富なエンジニアとともに勤務しました。昔からの友人で、自身も CCIE Wireless を取得している Shannon Cranko とも一緒に働き、キャリアを通じて助言をもらえました。

     

    CCNP および CCIE の筆記試験

    私は多くの顧客のさまざまな設定や環境に関わり、常に業務を通じて学んできました。そこで、出勤前の朝や帰宅後の夜に、オンラインのトレーニング ビデオを見始めました。数時間単位の学習を、毎週場所を問わずに続け、CCNP Wireless に必要な 4 つの試験のうち、3 つに合格しました。2016 年の 2 月に最後の 1 つである Wireless Security に挑戦しましたが、不合格でした。私はとても落胆しました。当時、私は十分準備できていると考えていたのです。しかし、あらためて考えてみると、どうも私はトラックをすべて完了し終えることにだけ懸命になっていたようです。そのときは長すぎるように感じていたのですが、失敗した時点で、競争ではないのだと思うようになりました。学ぶことに専念しなければ自分にとって役に立たないと悟ったのです。私は数週間休みをとって頭をクリアにし、その後は着実な学習ペースを守り、決してあせらないことを自分に言い聞かせました。最終的に、2016 年の 4 月に、最後の CCNP Wireless 試験に合格し、CCNP トラックを完了させました。次に、CCIE Wireless の筆記試験の学習にすぐに取り掛かりました。私は、CCNP の学習により、CCIE 筆記試験の少なくとも 70 % にあたる基礎的な内容を身につけたと感じていました。そこで、より理解を深めるために、同じ教材を使って学習を進めました。そして、CCNP と CCIE の間の違いを把握するために、より多くのドキュメントに目を通しました。このやり方を数ヵ月続け、6 ヵ月の学習を終えた時点で、私は準備ができたと判断し、CCIE Wireless の筆記試験に挑戦し、合格しました。とても嬉しかったのですが、本番はこれからだということもわかっていました。

     

    CCIE 試験の準備とラボ

    CCIE Wireless のラボ試験の準備にすべての労力を投入する前に、私はオフィスにいる他の多くの CCIE 認定者から忠告を受けました。また、オンラインのブログの記事を読み、次のフェーズではどの部分に集中すべきかについて学びました。私はガールフレンドとこの経験について話したり、CCIE を取得する上で何が必要かを説明したりしました。フルタイムで働きながら、CCIE の学習をすることは、決して簡単なことではありません。私たちは、1 年間の計画や、必要な約束事項、時間的な見通しなどの詳細について話し合いました。その結果、1 日に 24 時間あっても、とても足りないと感じるようになりました。フルタイムの仕事、友人関係、家族との時間、ジム、スポーツ、社会生活、睡眠、そして学習のすべてを維持し続けることは、やりくりしても同時にはできませんでした。 より多くの時間を設けるためには、何かを変えたり犠牲にしたりする必要がありました。そこで勤務後の夜に、さらに多くのオンラインのトレーニング ビデオを観るようにしました。250 本近くのさまざまなトレーニング ビデオを閲覧しました。大半は、CCNP の学習の際にすでに観て理解している機能やテクノロジーに関するものでしたが、さらに詳しく掘り下げて説明しているビデオでした。1 日に 3 時間程を費やして、シスコの Web サイトにある多くの導入ガイドや TAC ノートを読みました。また、他の CCIE 認定者や CCIE 取得に向けて学習中の人達が投稿した記事やフォーラムにも目を通しました。オフィスの同僚からの助言や、その他のオンラインでの支援も、暗記や自分の知識の確認に役立ちました。学習を始めて 7 ヵ月がたち、不安を抱きつつもラボ試験の日を予約することを決めました。いよいよすべてが現実味を帯びてきました。私はヨハネスブルグのモバイル ラボに予約しました。深夜のオフィスで、機器の設定をテストしたり、いろいろ試したりすることに時間を費やし始めました。もう自宅にいる時間はありませんでした。これは大問題だと考えた私は、機器を家に持ち込み、いくつかの項目を実習する計画を立てました。コントローラ、スイッチ、1 台のアクセス ポイントという、きわめて小さな規模から始めました。統合ワイヤレスは実際に扱ったことがなく、クライアントの設定もしたことがなかったため、準備に力を入れなければならない分野でした。自宅のラボは少しずつ大きくなり、必要なテストや設定のほとんどを行うことができました。ついには、他の支店、メンテナンス用の在庫、顧客からも機器を借り、自分の機器までつぎ込みました。

     

     

    最後の 4 ヵ月の学習が最も大変でした。毎晩機器を操作し、ビデオを観たり、ドキュメントを読んだりしました。ラボでの実習やオンラインでの CCIE 取得者とのチャットも続けました。毎日オフィスで、Shannon と進捗について検討し、彼からのアドバイスを実践しました。彼のアドバイスは、大変貴重なものでした。”一方で、視野が狭くなることを避けたかったため、他のエンジニアともチャットを行いました。さまざまな人のアイデアや考え方、情報に触れることができ、有意義でした。平日には、平均して 1 日 5、6 時間を学習にあて、週末はさらに勉強しました。夕食後、大体いつも夜中の 3 時まで勉強を続けました。毎晩、私がベッドに入るときには、ガール フレンドが目を覚まして、「調子はどう」とたずねました。”「うまくいってる」とか「あまりよくない」などと私は答えたものです。”ついには、なぜ私が夜中まで頑張るのか納得いかない彼女と、夜中の 3 時に口論になりました。解けない問題があったままだとベッドに入っても眠ることができないと説明しました。そして、「もう 3 時だ。寝よう」と言いました。”やがて体重も少し減り始め、私はロボットのようになりました。夜もほとんど眠らないことが増えました。半分寝て、半分起きているような状態で、ワイヤレスについて考え続けました。本来寝ているべき時間にアイデアや解決策が浮かびました。ラボの日が近づいていたとき、管理人から「何か変わったことをしていないか」というメッセージを受け取りました。電気の使用量が通常よりもかなり多くなっていたのです。”私は笑い、ガールフレンドに言いました。彼女も笑いました。私が毎晩動作させていたシスコ機器のせいで、私たちのアパートの部屋はまるでデータ センターのように騒がしく、彼女はドアを 2 つ挟んだところで眠らなければならなかったのです。彼女に言わせると、それはまるで「宇宙船」でした。”直前になって、私はラボの場所をブリュッセルに移して、本格的な海外旅行と、どんなところかを経験してみることに決めました。ラボの場所を変更したことで、不合格になってもヨハネスブルグのモバイル ラボを使う機会も得ることになりました。それぞれの試験日は 30 日ずれているからです。ただ、さらに進めていく前に、私には少し休憩が必要でした。このとき、私はとても疲れてしまっていて、これ以上勉強できなくなっていたのです。ラボ試験の日を早めたことで残された勉強の時間が少なくなりましたが、いずれにせよ、もう十分にやったと感じていました。数日前の時点で、私は出発しました。現地まで、24 時間かかりました。バスのシステムがどうなっているか知らず、とても困惑しました。言葉の違いにも少し苦労し、我ながら笑うしかありませんでした。ブリュッセルに着いたのは冬の時期だったのですが、私はシャツと短パンといういでたちで、ホテルに着くまでかばんを開けることができず、これも笑うしかなかったのです。みながたくさん着込んでいるように見えた理由がよく分かりました。ついにラボ試験の日が来ました。私はとても緊張していましたが、興奮もしていました。これこそ、私が取り組んできたすべてなのです。これまでつぎ込んできたすべての時間と労力を思い起こし、私は覚悟を決めました。ラボが始まりました。ラボや試験で高い集中力を維持し続けるには、8 時間は長い時間です。ところが、奇妙なことにあっという間に時間が過ぎ去りました。気がつく前に、終わっていました。ラボが終わると、試験官が、ほとんどの場合 2 時間以内に結果が発表されると言いました。ラボでの時間制限とプレッシャーによって、集中することが難しくなりす。ホテルに戻る途中、ラボでのプレッシャーから解放された状態で、私はラボで空白にした内容を思い出し始めました。道路の脇で、頭をふり、腕を振り上げ、独り言をいう私は、まるでおかしな人のようだったに違いありません。私はホテルの部屋に 1 人で座り、5 分おきに結果のページを更新しました。少し落ち着きを取り戻し、テレビを見ては、30 分おきに結果のページを更新しました。2 時間はとうに過ぎ、結局、私は気にしないことにしました。そして、8 時間待って、ついに電子メールが届きました。怖くてメッセージのリンクを開くことができません。なんとかリンクをクリックすると、ページがロードされました。数秒で、ページのすべての単語に大急ぎで目を通しましたが、どこを見ればよいのか分かりません。ようやく見つけました。私は最初の挑戦で、CCIE Wireless ラボ試験に正式に合格したのです。信じられませんでした。何回もページを更新して、変わりがないことを確認しました。翌朝、24 時間かけて帰宅しました。道中ずっと顔には常に満面の笑みを浮かべていました。ラボ試験から数週間たったあとも、家に帰ったら、部屋で勉強を始めることを続けていました。習慣になっていたのです。すべてが終わったことを実感して、精神と身体が再びリラックスできるようになるまで、時間が必要でした。

     

    その後

    普通の人が大方の予想を超えてチャンスを手にするとき、人生の節目が本当に訪れると私はいつも信じています。そして、私の取り組みにも節目が訪れたのです。つまり、努力は必ず報われるということが示されました。今回はこれまでの中でも、最も長く過酷で困難な道のりでした。もう二度と同じことはしないと断言します。でも、合格してから数日後、努力することも悪くはないと思いました。CCIE を取得できたことは、かけた時間と労力に値することでした。そのことで私が最もよかったと思うのは、問題に取り組んでトラブルシューティングできるようになったことです。有線およびワイヤレスの分野でのエンドツーエンドの問題解決の方法を把握できるようになり、物事をより容易にこなせるようになりました。CCIE の取得後すぐ、私は昇進し、現在は Dimension Data のシニア ネットワーク エンジニアです。この新しい役職では、より多くの責任を負い、新しい課題と向き合うことになりました。すべてのお客様にとって価値があり、尊敬され、信頼されるアドバイザー兼コンサルタントであるこのポジションを、私は楽しんでいます。なおも現場に立ち、設計やプリセールスの支援も行っています。大きくキャリアを前進させることができ、個人的にも得るものがありました。

     

    謝辞

    ガールフレンドである Lena Schuth は、常に私を忍耐強く支えてくれました。Shannon Cranko は昼夜を問わず、いつも私のそばにいて、取り組み全般を支えてくれました。彼は素晴らしい友人であり、優れたメンターです。

     

    アドバイス

    もし簡単なことであれば、誰でもできます。私のアドバイスで怖気づかせる気はないですが、必要なことについて現実的な考えを伝えたいと思います。不可能ではありません。ただし、大変な努力が必要になります。ある面、最も大変なのは、いつ準備が整うか、準備ができたかどうかを知ることです。

    • 経済的な費用の計画を立ててください。オンライン トレーニング、ビデオ チュートリアル、書籍、ブート キャンプなどの学習教材を検討することになるでしょう。また、ラボ キットの取得やラックのレンタルの費用もかかります。CCIE を取得するには、ラボでの実習が最も重要です。さらに、ラボの利用を 2 回から 3 回見込んでおく必要もあるでしょう。
    • 学習計画を日単位、週単位で検討してください。学習計画と日課を作成します。時間はとても重要です。時間は、見つけるのではなく、作るようにしましょう。
    • CCNA から始め、CCNP、CCIE と進めていくのがよいと思います。私の場合は、この順番で徐々にスキルを構築していきました。それぞれのスキルの上に、次のスキルがきます。
    • 自分のライフスタイルにあった現実的な学習ペースを維持してください。オフの時間も含めるべきです。無理を押し通そうとしてはいけません。燃え尽きてしまいます。一方、学習中にあまり大きく期間を空けないようにします。そうしないと、一度学習した内容を再度やり直す必要が生じます。
    • 友人、家族、会社とコミュニケーションをとって、自分の計画について知ってもらいましょう。周りからのサポートが期待できます。犠牲を払う必要もありますが、あくまでも一時的なものです。犠牲に値するだけの成功を得るためです。
    • テクノロジーへの対応と実践的な経験が非常に重要です。可能であれば、そのような環境に自らを置くべきです。ラボは書籍から得る知識よりも重要です。自宅やオフィスでのラボ実習で、トラブルシューティングや設定を何度も繰り返してください。
    • 同じ目標を持つ人と共にやっていける場所が必要です。スタディ グループ、オンラインでの仲間、オフィスの同僚などです。「三人寄れば文殊の知恵」という古い格言を思い出してください。”
    • トピックがたくさんありすぎて、どこから始めればよいのかわからないということもあるでしょう。その場合は、シスコの Web サイトにある CCIE Wireless 試験のトピックをみることから始めるのがよいでしょう。すべてのトピックが一覧になっている各セクションを印刷して、知っている内容を確認し、なじみのない内容に取り組みましょう。
    • 毎日数分間でも、興味を持ってできることをみつけてください。AP、コントローラ、スイッチ、Prime、ISE には、見落としていたり、使ったことがなかったりする機能がたくさんあります。使ったことがない機能やよく知らない機能を、1 日に 1 つ選んで、Google で検索してみてください。
    • ラボに入ったら、自分のできないことにはあまり多くの時間をかけないようにしてください。答えられる問題に先に対処し、後で時間が余ったら、戻って問題のトラブルシューティングをしましょう。場合によっては、質問に答えないと次に進めないものもあります。その場合は、基本的なレベルで対処してみましょう。たとえば、認証の問題でリンクが開始せず、動作させられない場合であれば、認証を取り除いてしまい、オープンにしましょう。そうすれば、リンクが開始するはずです。もし誤っていれば、ポイントを失いますが、少なくとも先に進むことはできます。シスコは、実際に機能するソリューションにのみポイントを認めます。したがって、すべての問題やセクションでポイントを失うのではなく、他の問題で何点かでもポイントを獲得すべきなのです。
    • 最後に、それがベスト プラクティスかどうかに関わらず、指示がない限りは、設定の追加や削除はしないようにします。私の考えでは、ベスト プラクティスをテストすることは、ラボの対象ではありません。むしろ、一定要件の上での課題を与え、それを解決できるかどうかがテストされています。

     


     

     

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