気づきの瞬間(Michael “Zig” Zsiga)

    本ページは英語ドキュメントを翻訳したものです。

     


     

     気づきの瞬間(Michael Zsiga) “Zig” Zsiga

    はじめに

    私は、数人の同僚や親しい友人から CCDE のことを初めて聞きました。その同僚や友人たちは、CCDE の実技試験に数回挑戦したものの、合格することができなかったのですが、全員が同じように、私の経歴なら今 CCDE の実技試験を受けても合格できると言いました。ここ数年で、私は幸いなことに 2 つの CCIE(Routing and Switching と Service Provider)に 1 回目で合格することができました。そこで CCDE に挑戦してみようかと思っていたところ、それが話題となり、職場や自宅で何度か話し合った結果、取得を目指して準備を進めることになりました。CCDE を取得するまで実技試験を 4 回も受けることになるとは思ってもいませんでしたが、すべての挑戦がプロフェッショナル、そして個人として素晴らしい学習経験となりました。

     

    初めての挑戦

    初めての挑戦では、準備を進めることを決めてから最初に受験できる CCDE の実技試験の日までの日程がベストではありませんでした。私は 6 週間で CCDE の認定試験に合格し、実技試験の予定を組めるものと考えていました。急いでいたのは確かですが、主な理由は次に実技試験が行われる日まで待ちたくなかったからです。ネットワーキング業界で親しくしている数人の同僚は、私の技術能力なら今 CCDE の実技試験を受けても合格できると考えていましたが、この試験に対する私の思考に問題があるとは誰も思ってもいませんでした。

     

    ちょうどその頃、CCDE の認定試験に合格して実技試験のスケジュールを組む直前に、私は思いがけず CCDE のスタディ グループに招待されました。このグループへの参加は、合格までのプロセス全体で何よりも重要なステップだったのですが、このときはそれがどれだけ重要なもので、どれほど重要な役割を果たすのかということに気づきませんでした。

     

    正直なところ、私は合格であっても不合格であっても、この挑戦が有意義な経験になると考えていました。 結果は不合格でしたが、残念というよりはむしろ素晴らしい学習経験となりました。そうは言うものの、後から考えれば、特に「即興的な」戦略を中心に何倍もの調査を行うべきだったと思います。このときの試験や挑戦に関しては、本当に何の戦略も立てませんでした。このようなアプローチは誰にもお勧めできません。今振り返ってみると、どのように初めての試験に挑んだのか、そしてどの程度のスコアを獲得できたのかさえわからないのが本当のところです。時間をうまく管理できなかったり、シナリオに入り込むことができなったり、分析しすぎたり、問題について考えすぎたりなど、このとき抱えていた問題を挙げればきりがありません。また、解決しなければならない技術的な問題もかなり多く、それは私にとってショックなことでした。

     

    2 回目の挑戦

    それでは、次に話を進めましょう。ここで立て直しを図り、何をしなければならないのかを明らかにすべく、私は初めての挑戦のときから抱えていた技術的な問題に重点的に取り組みました。率直なところ、これは簡単なことでした。この時点ではまだ戦略の観点から何に重点を置くべきなのかがわかっていないだけでした。私が参加した CCDE スタディ グループでさえ、企業の全体的な戦略やビジネス面ではなく技術を重視していました。私たちのグループは土曜日にスケジュールを設定して、グループ内でおよそ 3 ~ 4 時間にわたって各技術を詳細に調べ、問題となっている技術トピックの設計に関するディスカッションとディベートを行いました。これらは素晴らしいものでしたが、私たちは学習プランのいくつかの重要な項目(ビジネス要件、時間管理、要点の拾い読み/速読など)を見落としていたことに気づいていませんでした。これらの点に留意し、私たちは全員で学習を進めました。

     

    そして 2 回目の挑戦のときを迎え、私は準備万全でした。正直なところ、このときはおそらく、かなりの自信があったのだと思いますが、再度不合格となり、スコアは 1 回目を下回る結果となりました。私はトラックにでもひかれたような大きな衝撃を受け、進歩がなかったのだと感じました。勉強の方法に何らかの問題があり、私にはそれまで以上の支援やアドバイスが必要だったのです。ここで何かを変えなければならなかったものの、それが何なのかがわかりませんでした。

     

    3 回目の挑戦

    3 回目については、Cisco Live US 2016 の開催が間近に迫っていたため、この機会を利用して、できる限り多くの CCDE 関連のセミナーに参加できるようスケジュールを調整しました。私は Cisco Live の CCDE Techtorial に申し込んだのですが、これが最高の経験の 1 つとなりました。可能であれば、このセミナーを受講することを強くお勧めします。 また幸いなことに、私は Elaine Lopes、Yuri Lukin、および Marwan Al-Shawi 氏との長時間にわたる 1 対 1 のセッションで、CCDE の戦略について率直に話し合うことができました。すべてを把握したわけではありませんが、このときに初めて自分自身の根本的な問題が見えてきました。

     

    私は 3 回目の挑戦について、これまでより明確なイメージを持てていると思っていましたが、それでもなお曖昧な部分が残されていました。この試験ではリラックスして席に着き、Martin Duggan 氏が書いているように、自分自身のスコアの「60 点の壁」のところで休憩を取ろうと考えていました。しかし実際には、最初のシナリオに着手してから、いつの間にかほぼ 3 時間が経過して終わりが見えない状態になっていたため、思うようには行きませんでした。私はシナリオに入り込むことに重点を置こうとしたために、時間管理の戦略で失敗を犯してしまったのです。この試験の結果は最悪で、正直なところ CCDE の挑戦を続けるか、ここでやめたほうがいいのかがわからない状況でした。このときまでは、シナリオに入り込んでビジネス要件を引き出す能力にすべての問題があると思っていたのですが、実際にはそうではありませんでした。私は少し時間を取ってあらゆることを検討し、数日後に問題点に気づきました。私の問題は性格の部分にあったのです。以下に、技術以外の例と技術的な例で説明します。

     

    「気づき」の瞬間

    たとえば、いつものように食料品の買い物に出かけ、買い物のリストにフルーツと書いてあるものの、何を買えばいいのかわからなかったとしましょう。食料品店にはりんごとバナナが置いてあり、どちらの選択肢も「フルーツ」に該当します。この時点でこれ以上詳細な情報がなければ、私なら特に現在の買い物に関連する情報ではなく、過去の情報に基づいて属性を割り当てます。一般的に、私が住んでいる場所ではりんごの方がバナナより安価なため、私は直感的にその買い物のときもりんごの方が安価であると推測します。

     

    では、技術的な例から同じ問題を考えてみましょう。2 つのデータセンター間で DCI 接続が必要なシナリオの場合、選択肢は MPLS レイヤ 2 VPN か MPLS レイヤ 3 VPN となり、どちらの選択肢も「DCI」に該当します。ここでも、これ以上詳細な情報がなければ、私なら特にこのシナリオに関連する情報ではなく、過去の情報に基づいて属性を割り当てます。一般的に、私の経験では MPLS レイヤ 2 VPN の方が MPLS レイヤ 3 VPN より安価なため、私は直感的にそのシナリオでも前者の方が安価であると推測します。

     

    私の思考の問題は、このように「結論を急がなければならない」とする点にあり、これが CCDE の実技試験に合格できない私の問題の核心です。私はこのように先入観を持った人間なのです。私たちの CCDE スタディ グループにおいて、いつまでも先入観を持った人として知られることになるでしょう。

     

    持っている先入観は捨てなければなりません。それがどれだけ重要であるのかは、いくら強調しても足りません。自分が持つ技術的な経験と知識を余すことなく活用する一方で、その技術とは関係のない他のすべての属性を持ち込まないことが大切です。そのようにすることで、適切な判断に必要となるすべての情報が得られます。私の例と同じように、技術に関して、技術的ではない個人の経験や意見は成功を阻む要因になるだけです。

     

    4 回目の挑戦

    先入観を持つという性格の問題が明らかになったものの、私は次の挑戦に向けて適切な準備をしておかなければなりませんでした。前回の試験に合格した人数が少なかった私たちの CCDE スタディ グループでは、グループで勉強する内容とスケジュールを見直す必要がありました。私たちはさまざまなシナリオのケース スタディに重点を置き、スタディ グループのために数人のメンバーが独自のシナリオを作成することもありました。私は、試験の合格を目指す人に、自分自身でシナリオを作成することを強くお勧めしています。いくつかある準備項目の重要性を評価しなければならないとすれば、その上位 3 つのうちにこのことが入ると思います。また私たちは、勉強のスケジュールを延長して日曜日や平日の夜に短時間のセッションを行いました。スタディ グループについては、常に積極的に参加し、技術に関するオープンなディスカッションを行って疑問を解消していく必要があります。ソリューションや設計のプレゼンテーションを行うときは、自尊心を捨てて間違ってもかまわないことを理解し、失敗を恐れないようにしてください。

     

    この試験の前日、私は息子と学校で 1 日を過ごしました。私たちは、すべての物事について常にその目的を心に留めておかなければなりません。私にとっては、本を置いて勉強や読書をやめ、家族との時間を楽しめたのが何より素晴らしいことでした。

     

    試験の日を迎え、私はこれまでになくリラックスしていました。ある程度のストレスと緊張感はあったものの準備は万全で、すべての先入観を捨てて試験に挑みました。まだ時間管理の問題が少し残されてはいましたが、これまでの試験ほどではありませんでした。実際のところ、私は楽しみながら問題に取り組みました。その日は気分が良く、結果が合格であっても不合格であっても最高の挑戦になるだろうと思い、そのことに満足していました。試験の終盤で最後のシナリオのタイマーを押したとき、この試験を受けた人だけがわかるような緊張感が襲ってきました。そして私は、いつも恐ろしいと感じる [End Exam(試験終了)] ボタンをクリックし、一生続くのではないかと思うような待ち時間を過ごしました。私はこれまで、結果のページを検索してすぐに「不合格」または「残念ですが今回は不合格です」という言葉を見てきましたが、このときはそのどちらでもなく、15 ~ 30 秒経ってから、「おめでとうございます、合格です」と表示されたのです”

     

    重要ポイント

    • 戦略なくして試験に合格することはできません。戦略は人によって異なりますが、自分に合った戦略を策定する必要があります。
    • 答えのわからない問題で考え込んではなりません。おそらく正しい答えを導き出すシナリオの重要な情報が不足しているため、それを見つける必要があります。
    • シナリオで答えとして選択されたものに重点を置くのではなく、自分の回答に自信を持って先に進んでください。
    • 質問によっては正しい答えが複数あるため、「なぜそれを選択したのか」という質問に適切に答えることができる回答は”変えないでください。
    • チャートを見るときは、実際にシナリオに必要な項目のみを確認してください。チャート全体を埋めなければならないという心理的な罠に陥ってはなりません。
    • シナリオに入り込むとともに、短時間で目を通す必要があります。ここには、自分自身で決定しなければならない妥協点があります。 私個人が役に立つと感じたのは、拾い読みをして重要なポイントをハイライトすることでした。
    • 自分の役に立つポイントをハイライトしてください。私は最初の 2 回の試験でハイライトをしすぎてしまいました。あらゆるものをハイライトすると、重要な情報を見つけるのが非常に難しくなります。私の場合、最終的には拾い読みしながらまばらにハイライトする方法が効果的でした。
    • 昼休みはすべての時間を使って気持ちをリラックスさせてください。この試験は長時間続くため、常にストレスを解消してリラックスする必要があります。

     

    CCDE の合格を目指す皆様にとって、この情報が参考になれば幸いです。

     

    著者について

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    Michael "Zig" Zsiga II 氏(CCDE™ 2016::32、CCIE™ #44883)は、ネットワーキング業界で 15 年余りの経験を積んできました。現在、米国のニューイングランド地域にある ePlus 社のリード テクニカル アーキテクトを務める Zig 氏は、CCDE 認定と 2 つの CCIE 認定(Routing and Switching と Service Provider)を保有しています。また、パーク大学でコンピュータ サイエンスの理学士号を取得しています。父親、夫、米国海兵隊員、ゲーマー、専門家、マニア、そして熱狂的なサッカー ファンの顔を持つ同氏は、あらゆる技術に強い関心を持ち、普段はラボで学びながら指導も行っています。The Boston Network Operators Group(www.bosnog.org)の共催者であり、複数の CCIE スタディ グループを運営している同氏は、著者として新たに本を出版しています。妻の Julie と息子の Gunnar とともに米国ニューハンプシャー州で暮らしています。

     

     

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