CCDE への道 パート 1 (Marwan Al-shawi)

    本ページは英語ドキュメントを翻訳したものです。

     


     

    CCDE への道 – パート 1(Marwan Al-shawi 担当) 皆さん、こんにちは。CCDE を受験する方、また受験を検討している方は、Cisco Press の『CCDE Study Guide(CCDE スタディ ガイド)』 [英語] の著者である Marwan Al-shawi から学ぶことがたくさんあると思います。 Marwan の最初のブログをご紹介します。 ぜひ、お楽しみください。 - Brett

     

    私が以前 LinkedIn に投稿した–「初の CCDE スタディ ガイドブック」–[英語] は、テクニカル レビューに参加し、コンテンツの作成や改善に非常に役立つ意見を提供してくれたエキスパートたちを取り上げ、彼らに感謝の意を述べることを意図して書きました。 その投稿でお約束したように、このブログでは CCDE の学習に対するアプローチをご紹介し、優れたネットワーク設計者になって CCDE の実技試験に備える上でこのガイドブックがどのように役立つかについてご説明したいと思います。 このトピックは 2 つのパートからなるブログで構成されています。2 つのパートはどちらも、このガイドを読む際に推奨されるアプローチについて、主要なポイントを全体的に説明しており、「設計者のように考える」きっかけをつかむのに役に立ちます。 

     

    このブログの読者の中には、このガイドブックを読むのと他の本を読むのとでは何の違いがあるのだろう、と疑問を持つ方がいらっしゃるかもしれません。また、このガイドブックで取り上げられている各トピックをただ読むだけでなく、取り組み方が必要なのはなぜだろう、とも思うかもしれません。

     

    この質問に回答する前に、ネットワーク設計に関するトピックを読んだり学習したりすることで、どのような効果があるのかを確認してみましょう。 まず、この本に記載されている「ネットワーク設計は芸術だ」という表現について、私の考えをご紹介したいと思います。 芸術とネットワーク設計との類似点はいったい何でしょうか。

     

    普通どんな種類のものであれ、何らかの芸術的な作品には必ずビジョンというものが存在するはずです。また、芸術を見る人の側で言えば、それぞれの理解度や視点が異なるため、見る人によってそうしたビジョンやアイデアに対する解釈が違うのが一般的です。 また、たとえば 2 人の画家に同じアイデアやトピックを提示して絵を描いてもらうと、基になるアイデアは同じでも、それぞれの画家の見方が異なるため、おそらくまったく異なる絵が描かれることになります。

     

    ネットワーク設計の場合も同じことが言えます。2 人のネットワーク設計者に同じ組織に対するネットワーク設計を提案するよう依頼した場合、同じ提案になることはまずありません。 だからといって、どちらかの提案が誤りで、どちらかが正解ということではありません。 先の芸術や絵画の例と同じで、各ネットワーク設計者の理解度、経験、ビジョンなどが異なっており、それらすべてに基づいているために、最終的な設計が異なるだけなのです。 こういう話をすると、私はソーシャル メディアでよく見かける 1 つの図(図 1)を思い出します。考え方の違う 3 人の人にこの図について説明してもらうと、おそらく次のような、3 つの異なる答えが返ってくるでしょう。


    • グラスの半分は空である
    • グラスの半分が満たされている
    • グラスは満杯である(半分は水で、半分は空気)

     

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    図 1

     

    実際、これらの回答はどれも正解です。ただし、それぞれの解釈や価値観が異なっているのです。  同様に、複数のネットワーク アーキテクトや設計者に図 2 のネットワークについての説明を求めた場合も、普通はそれぞれ少しずつ異なる答えが返ってくるものです。

     

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    図 2

     

    あるネットワーク アーキテクト/設計者が「このネットワークはモジュールを組み合せて構成されているので柔軟だ」と考える一方で、別のネットワーク アーキテクトは、「この設計には複数のシングル ポイント障害が含まれている」と判断するかもしれません。さらに別のネットワーク アーキテクトは、地域のリモート サイトの観点からこのネットワークを「拡張性が高い」と説明する可能性もあります。 これは、設計者/アーキテクトの中には 1 つの視点のみに着目する人(技術面だけに焦点を当てるなど、視野が限定されている)もいれば、図 3(よく使われる図に手を加えたものです)に示すように、より大きな視野でとらえ、複数の視点から状況を把握する設計者/アーキテクトもいるためです。


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    図 3

     

    したがって、芸術の場合と同様、ネットワーク設計は自由度が高く、1 つだけの考え方、トレーニング コース、またはアプローチのみで対応することはできないのです。 とは言え、どのような芸術やクリエイティブ分野(絵画や音楽など)でも、アーティストが自ら見たり、聞いたりする対象を深く理解していればいるほど、その対象に対する解釈はさらに優れたものになるはずです。 こうした能力は、練習や、関連する本の読書、ギャラリーに出向くことなどによって鍛えることができます。同じように、ネットワーク設計者/アーキテクトも、設計スキル、経験、アプローチ、分析的思考などを学び、強化し続けることによって、ネットワーク設計という芸術をさらに詳細に理解し、最終的には常にビジネス価値を念頭に置いた、優れたネットワーク設計者/アーキテクトになることができるのです。 こうした事実を踏まえ、『CCDE Study Guide(CCDE スタディ ガイド)』 [英語] では、主に以下のような事項に重点を置いています。


    • ビジネス、アプリケーション、技術など、各種の設計要件の分析方法
    • 既存の設計をそのまま実装するエンジニアではなく設計エンジニアとして考える方法
    • ネットワークおよび技術の設計を、ビジネスの優先事項や目標と関連付ける方法(ビジネス主導の設計)
    • 「出版時点」での最新の設計オプションや適用可能なテクノロジー、およびさまざまな設計見地からそれらを比較する方法
    • 設計シナリオの要件によってはメリットになる場合もあれば、制約になる可能性もある、設計上の考慮事項

     

    このアプローチを利用する主な目的は、以下のような分野を「向上させる」ことです。


    • さまざまな設計要件の理解と分析
    • 技術面における設計方針と、ビジネス ニーズおよび価値との関連付け
    • ソリューションの実装担当ではなく、常にソリューションの設計者/アーキテクトとして考えるための心構え
    • さまざまな設計オプションと考慮事項についての理解
    • 設計者としてより構造化された方法でのアプローチ

     

    この本の読み方(著者の考え)

     

    注意:これは単に私がお勧めするアプローチであり、最も効果的で利用しやすいアプローチはご自分で判断してください。

    ネットワーク設計ロジックおよび知識の向上、強化、拡大に、この本はどのように役立つでしょうか。

     

    前述のように、経験、理解度、ビジョン、技術的知識のレベルは人によって異なります。 そのため、この本の読み方として、全員に当てはまるガイドラインを提示することは不可能です。  したがって、一般的に私がお勧めするのは、自分の知識、経験、そして理解度に合った、独自のガイドラインを設定することです。 とは言え、この本を最大限に活用するための一般的なアプローチを示すことは可能です。 この本は、全体的に幅広いトピックを取り上げており、読者はそれらのトピックに関する基本的な知識を身に付けていることを前提としています(本書は基本的な技術概念について説明することを意図したものではありません)。 これを念頭に置いたうえで、以下のようなアプローチを利用してください。

     

    これから CCDE の学習を始めようとしている人も、すでに学習を続けている人も(試験の再受験など)、まずすべてのトピックにざっと目を通し、基本がよく理解できていないトピックやサブトピックがないか確認します(たとえば、iBGP および eBGP の技術的なしくみは本書では取り扱っておらず、読者は BGP 関連のトピックに関する基本的な知識を持っていることを前提としています。 一方、本書では BGP の設計オプション、考慮事項、利点、制限などについては詳しく取り上げています)。 次に、各章の終わりに記載された推奨資料、CCDE 推奨書籍リスト [英語]、各セクションで取り上げられている IETF/RFC のドラフトなどを使用しながら、これらのトピックをさらに詳しく読み込みます。

     

    ただし、読者は必ずしもこれらの書籍をすべて読んでいる必要はありません。 自分の知識が不足していることを確認したトピックについて、それを理解するために必要な書籍のみお読みください。 基礎的な技術知識があることで、関連するトピックを読む際に、設計アプローチや考え方を確実に理解できるようになります。また、理想としてさまざまな角度をカバーする視点や知識を身に付けた、ネットワーク設計のエキスパートとなるのにも役立ちます。 つまり、たくさん読み、話し合うことで、優れた設計者になることができるのです。 意見を交わしましょう。

     

    CCDE スタディ グループ [英語] やシスコ サポート コミュニティを利用して、友人や同僚などと「意見を交わして」ください。さまざまな意見を通してさらに理解が深まるでしょう。

     

    このブログのパート 2 では、ネットワーク設計者のように「考える方法」について取り上げます。

     

     

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