ケーススタディ: CCIE 保有者としての使命感を胸に、さらなる高みへ●ドコモCS 第7回

    CCIE 保有者としての使命感を胸に、さらなる高みへ/ドコモ CS 第7回

    ―1期生に続き、「TOP-GUN」 2期生も3名全員が CCIE を取得―

    2013年春に発足したドコモ CS (※) の高度テクニカル技術者育成プロジェクト 「TOP-GUN」。その一環として CCIE 認定取得を目指していた2期生3名が、1期生に続き全員合格という快挙を達成しました。晴れて CCIE ホルダーとなった3人に、資格取得に取り組んでいる人へのアドバイスや今後ご自身が資格を活かしてチャレンジしたいこと、そしてネットワークの最高峰資格である CCIE 保有者としての決意について語っていただきました。

    ※ドコモエンジニアリング株式会社は、2014年7月1日をもって 「株式会社ドコモ CS」 として新たに設立されました。

    合格の瞬間、長きにわたる試験勉強のプレッシャーから解放された

    ――このたびは CCIE の取得おめでとうございます。次原 輝さんと小林洋貴さんは2014年11月に、赤土大将さんは翌12月にそれぞれラボ試験に合格して CCIE を取得されました。まずは合格を知った瞬間のお気持ちから聞かせていただけますか?

    次原さん

    「 『ほっとした』 というのが率直な感想です。試験が金曜日だったため、試験官の方から 『結果通知は週明けになるかも知れない』 と言われてそんなに長くは待てないと思っていたところ、当日の夜7時頃にメールが届いて合格を知りました 」

    赤土さん

    「 3人の中で私が最初に受験したのですが結果は不合格。後に続いたふたりが1回で合格したこともあり、再受験までのおよそ1か月 (※1) は 『次こそは合格しなければ』 という重圧との戦いでした。合格と分かった時は喜びと同時にプレッシャーからの解放感でいっぱいでした 」

    小林さん

    「 合格に一番近いと思っていた赤土さんが不合格だったので、自分の合格を知った時は何よりもまず 『信じられない』 という気持ちでした。サイトを何度も見返し、自分の CCIE 番号が発行されているのを見てようやく実感できました 」

    ラボ試験は時間との戦い。合格ラインを意識して時には割り切りも必要

    ――実際の試験の様子について聞かせてください。

    次原さん

    「 自分の性格上、完璧にやろうとするとそれがかえってプレッシャーになることが予想できたので、全体の8割正解を目指して分からないところは思い切って捨てるという戦略で臨み、試験中は手を動かしながらセクションごとの点数配分を計算していました (※2)。結果、何問か飛ばしたものの合格ラインはクリアしているのではという感触を得ることができ、試験後は 『たぶん大丈夫だろう』 という手応えを感じていました 」

    小林さん

    「 私も試験勉強を通じて自分の得意・不得意を把握していたので、限られた時間を有効に活用するため不得意な箇所は飛ばして試験全体を網羅できるよう心がけました。問題ごとの配点が画面に表示されるので、全体の合格点を意識しながら問題を解いていきましたが、それでも制限時間いっぱいまで掛かってしまいましたので、ラボ試験は本当に時間との勝負でした 」

    赤土さん

    「 試験に先立ち9月に 『Cisco 360 Learning Program』 を受講し、まったく歯が立たなかった反省から、問題を見た瞬間に無意識に手が動くくらいまでやり込んで臨みましたが、それでもなお予想を超えた巨大なネットワークに圧倒されました。最初の受験では苦手にしていた箇所でつまずいてしまい、時間が全く足りませんでした。緊張や焦りからどこかで1度はつまずく事を想定しておき、『この設定さえあれば最低限の動作はする』 という確実なポイントを作っておき、つねに冷静に対処することが求められます。2度目の試験でもつまずく部分はあったものの、事前にシミュレーションができていたおかげで焦らず問題に集中することができました 」

    仲間や CCIE 保有者のサポートを得て、再挑戦のモチベーションを維持

    ――赤土さんにお聞きします。再受験までの約1ヵ月はどのようにしてモチベーションを保ったのでしょうか?

    赤土さん

    「 1度目はセクションごとの合格基準には達していたものの、全体的な合格点にあと一歩届かず合格を逃しました。ショックでしたが、これまで続けてきた勉強が間違いではなかったという確信を得ることができ、『あと一息』 と自分を奮い立たせて頑張りました。同僚のふたりの協力や CCIE 保有者であるチューターのアドバイスのおかげで、2度目は自信を持って臨むことができました 」

    小林さん

    「 私は先に受験した赤土さんから実際の試験に関するアドバイスをもらい、それがとても参考になったので、今度は自分が赤土さんの力になる番だと思って応援しました 」

    赤土さん

    「 本番の雰囲気を一度経験していたため冷静に取り組めたということもありますが、仲間のサポートは精神的にも心強かったですね。ふたりの合格を知って 『自分も』 という励みになりましたから。あの緊張感の中、1回で合格した次原さんと小林さんは改めてすごいと思います 」

    「Blueprint」 や 「Cisco 360 Learning Program」 を最大限に活用

    ――試験勉強を振り返って、CCIE 合格の鍵は何だったと思いますか?

    赤土さん

    「 自社のラボ設備や外部研修でお世話になった株式会社 NGN-SF のリモートラボ設備など、実機を使って学習できる環境が充実していたことです。普段からあらゆるパターンを想定し、机の上の勉強だけではなく、実機の操作を通じてどれだけ幅広く知識を身体に覚え込ませておくかが合否を分けると思います 」

    次原さん

    「 CCIE という難関合格をともに目指した仲間の存在です。3人で互いに苦手分野をカバーしながら学べたことに感謝しています 」

    小林さん

    「 私もチームで一丸となって取り組めた意義は大きいと思います。さらに挙げるなら2つあります。1つめは公式サイトの 『Blueprint』 を活用したことです。Blueprint には試験範囲が明示されているため、試験で必要とされる技術の基礎固めに役立ちました。2つめは 『Cisco 360 Learning Program』 のアセスメントラボを受験したこと。結果は散々でしたが、弱点が解説されたレポートを読み込むことで出題者の意図や採点基準を把握することができました。ただ単に要求された設定をするだけではなく、その設定に対してどういった確認が必要なのかという視点を得られたのは大きかったですね 」

    CCIE 取得は 「到達点」 ではなく、新たな高みへの 「出発点」

    ――CCIE 取得後、心境の変化はありましたか?

    次原さん

    「 安堵感にひたっていたのは合格したその日だけで、時間が経つにつれ CCIE 保有者としての重責を感じるようになりました。社内研修にインストラクターとして呼ばれるなど、これからは仕事の領域が増えるだけでなく責任も負う立場になったということを改めて実感しました 」

    小林さん

    「 私も周囲から CCIE 保有者として見られることのプレッシャーを日々強く感じています。頼る側から頼られる側になったので、資格を取得して終わりではなく、ここからが新たなスタートだと気を引き締めています 」

    赤土さん

    「 はるか高くに仰ぎ見ていた CCIE を取得できた喜びで、合格して数日はぼーっとしていました (笑)。ネットワークの一般的な知識とスキルを習得したことで資格を取得できたとはいえ、次のステップに進むためには CCIE 取得の過程で身につけた知識とスキルを日頃の業務に役立てていかなければなりません。学んだ技術を活かし、お客様に満足して利用いただけるようなネットワーク品質の維持向上に貢献するという使命感にかられています 」

    ――今後、資格を活かしてどのような働き方をしていきたいと考えていますか?

    次原さん

    「 ドコモ CS の一員として社内の技術者の育成に貢献し、それが NTT ドコモグループ全体のネットワーク技術向上につながればいいと思います。英語を使って開発する事例が増えていますので、英語力もよりいっそう高めていきたいです 」

    赤土さん

    「 今回の試験勉強で習得した知識とスキルには、NTT ドコモのネットワークで活用されている技術が数多くありました。そのためひとりでも多くの社員が CCIE 取得に関心を持つよう、モチベーションを刺激することも 『TOP-GUN』 プロジェクト出身者の役目だと思っています 」

    小林さん

    「 自分自身が CCIE 取得者に憧れて今回の受験を決めたように、私も周囲に影響を与える存在であり続けるため努力を惜しまない覚悟です。日頃の業務と関連性が高い Service Provider 分野の資格取得も視野に入れています 」

    合格の鍵は技術の引き出しを増やすこと。そして最後まであきらめないこと

    ――最後に、現在 CCIE 取得に向けて励んでいる人たちへメッセージをお願いします。

    赤土さん

    「 ラボ試験突破の鍵はスキルの幅だと思います。私は一緒に勉強しているふたりとディスカッションをしたり、CCIE 保有者のチューターに相談したりすることでスキルの幅を広げることができました 」

    小林さん

    「 限られた試験時間の中で回答にたどり着くためには、いかに最短距離を進むことができるかが重要です。そこでものをいうのが 『引き出しの多さ』 だと考えます。独学で取り組む場合も、『どれだけ多くの視点でものを見ることができるか』 という意識をもって学習するとしないとでは大きな差が生まれると思います 」

    次原さん

    「 自分の現状のレベルを正しく認識し、弱点を確実に克服していくことでしょうか。私は、どんな時でも自分を押し上げてくれるのは自分より知識やスキルがある人しかいないと考えています。『TOP-GUN』 プロジェクトのスタート当初、私は2期生3人の中で自分のスキルがいちばん劣っていると感じていました。そこでふたりと同じ土俵に立てるよう自分の弱点を分析し、ひとつひとつ克服して CCIE を取得することができたのです。途中で投げ出さずに続けていれば、結果は必ずついてくると信じて頑張ってほしいです 」

    ※1:1回目の CCIE ラボ試験で不合格となった場合、30 日間は同一のラボ試験または実技試験を受験できない。
    ※2:CCIE Routing and Switching ラボ試験は 「トラブルシューティング セクション」「診断セクション」「コンフィギュレーション セクション」 の3つのセクションで構成されており、合格には3つのセクションすべての最低基準を満たし、かつ全体的な合格点に達成する必要がある。

    プロフィール (2015年3月現在)

    赤土大将 (あかつちだいすけ) さん

    • 1976年生まれ、2001年入社
    • 株式会社ドコモ CS ネットワーク研修センター 育成運営 研修技術担当
    • 保有資格:CCNP*、CCIE Routing and Switching
      
      

    次原 輝 (つぎはらあきら) さん

    • 1978年生まれ、2001年入社
    • 株式会社ドコモ CS ネットワーク研修センター 育成運営 研修技術担当
    • 保有資格:CCNP*、CCIE Routing and Switching
      
      

    小林洋貴 (こばやしひろたか) さん

    • 1980年生まれ、2003年入社
    • 株式会社ドコモ CS ネットワーク研修センター 育成運営 研修技術担当
    • 保有資格:CCNP*、CCIE Routing and Switching
      

    * 2014年7月 CCNP Routing and Switching に改名

    取材・文:竹下 誠 (サンポスト)

    > ケーススタディ トップページへ戻る

    CLNBanner