CCIE 認定ホルダーへのインタビュー: 作本 和則 (さくもと かずのり) さん

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    作本 和則さん

    CCIE 認定ホルダーへのインタビュー
    作本 和則さん

    CCDE#20140001, CCIE#13894

     

    日本人初の CCDE 取得者が誕生!難関突破の決め手は 「得意分野を極めたい」 という向上心

     

    今年2月に日本人初となる CCDE (=Cisco Certified Design Expert) を取得した作本さん。Design 分野のエキスパート (上級) レベルを認定する CCDE は、顧客ネットワークのインフラストラクチャレベルに焦点を置いた計画・設計・統合・最適化・運用・セキュリティと、継続的なサポートに対応したソリューションを開発する能力があることを証明する資格だ。作本さんに CCDE 取得までの道のりを伺った。

     

    ビデオ インタビュー (2016.6.10)

    「設計やデザインの分野を極めたい」 と CCDE 受験を決意

    ――日本人初となる CCDE の取得、おめでとうございます。まずは CCDE 受験を志したきっかけを教えてください。
    作本さん

    私は現在、ある企業でアーキテクトとして働いています。IT 業界におけるアーキテクトとは、システムやソフトウェアの開発において全体のプロジェクト管理や基礎・中核部分の設計や仕様策定などを行う職種のことです。学生時代に電子工学を専攻し、通信や ATM の開発について学び、現在の会社に新卒で入社して初めて携わったのも大手通信キャリア向けのシステム設計・開発でした。以後、業務内容と関連した分野のシスコ技術者認定を取得していくうちに、エンジニアとしての自分の原点に帰って 「設計やデザインの分野を極めたい」 と強く思ったのが CCDE 受験のきっかけでした。


     

    ――合格した時の感想はいかがでしたか?
    作本さん

    2010年に取得を決意してから、ソウル、香港での受験を経て3度目の東京受験で合格を手にしました。CCDE の実技試験は8時間のシナリオベースで行われるため、合格した3回目の時も試験が終わった直後には合格の手ごたえをあまり感じることができませんでした (笑)。CCDE はその場で合否の結果が出ます。終了ボタンを押した時に、“Congratulations !” の表示が出たのですが、それでも半信半疑な感じでした。試験場所が帝国ホテルだったので、試験の帰りに帝国ホテルのバーで一人飲みながら、試験結果を眺めていて徐々に CCDE 取得が実感できたという感じです。



    CCIE ラボ試験突破の鍵は、技術の存在理由を理解すること

    ――そもそも、なぜシスコ技術者認定を取得しようと考えたのですか?
    作本さん

    開発分野におけるやりがいは、つねに最先端の分野や技術に携わることができること、他に先駆けて最新技術を作り出すスピード感が求められることです。シスコ技術者検定はそうした状況の変化に対してもいち早く対応している点が魅力に感じられました。2001年にエンジニアにとって基本中の基本といわれる CCNA Routing and Switching と CCNP Routing and Switching を取得したことで、エキスパート (上級) 資格の CCIE Routing and Switching まで取得してこの分野を極めたいと思うようになったのです。

     

     

    ――CCIE にはどのように対策を立てて取り組まれましたか?
    作本さん

    平日は終業後に3時間、休日は実際のラボ試験を想定して本番同様の8時間、プラス検証用に2時間程度の合計10時間ほどを充てて学習しました。CCIE 合格を左右するラボ試験対策としてお薦めなのは、とにかく実機を動かして技術を身体に覚え込ませることです。ただ、それ以上に重要なのは、「なぜここの技術がこの場面で必要とされるのか」 という理由を確実に自分の物にしておくこと。ラボ試験では正解が一つではないように思えることがありますが、技術の根底を成す部分をしっかり理解しておくことが、確信をもって回答することにつながります。

     

     

    ――CCIE の受験に際しては、英語で試験が行われるという点もハードルを高くしていると思うのですが、その点はどのようにして克服されたのですか?
    作本さん

    私自身、帰国子女でもなく留学の経験もなかったので、英語に関して特別なアドバンテージがあったわけではありません。とはいえ知識や技術以外の部分で不合格になることだけは避けたかったので、出題の意図を間違えたりすることのないように、まずは英語で書かれた文章を読んで 「理解できる」 ようになることから始めました。その次の段階では英語で 「書く」 こと、続いて声に出して 「話す」 ことの順で英語に取り組み苦手意識を克服していきました。



    業務に関連づけた分野の CCIE を取得し、日本人初の CCDE へ挑戦

    作本さん
    ――その後もお仕事に関わる分野の CCIE を次々と取得されていますね。
    作本さん

    CCIE Routing and Switching を取得したことにより、自分の中でネットワークに関する基本が確立できました。その後は2005年に仕事で通信キャリアを担当していた経験を活かして CCIE Service Provider を、2007年に CCIE Voice をそれぞれ海外で取得しました (※1)。2008年に CCIE Security を取得したのは、国内で試験が開催されるという点も大きな理由のひとつです。CCIE を取得したメリットは、周囲からより大きな信頼を寄せられるようになったこと、そしてシスコのコミュニティを通じて人脈が広がったことです。

     

     

    ――CCDE の受験についてお聞かせください。
    作本さん

    CCIE Security の次に CCIE Wireless の受験も候補に挙がっていたのですが、最初にお話ししたように当時の主な業務内容がデザイン・設計だったため、学習の環境が整っていたことと、試験の内容がネットワークデザインの一般的な理解度を問う内容だったことから CCDE 受験を決意しました。もちろん日本でまだ誰も取得していないという点も、取得への意欲をかきたてられたポイントですね。

     

     

    ――CCDE 対策はどのようにして行ったのですか?
    作本さん

    資格の取得を決意した2010年当時は国内でも CCDE に関する情報が現在ほど公開されていなかったため、Cisco Live!(※2) のサイトや海外の合格者体験記などから情報を収集して学びました。この時は CCIE 受験の過程で培った、英語に対する自信がとても役に立ちました。最先端の知識や技術を学ぶためには、世界の共通言語である英語を身につけておかなければいけないということを改めて実感しました。



    試験勉強をやり抜き、資格を取得した人だけが実感できる価値がある

    ――シスコ技術者認定に取り組んでいる人へのメッセージをお願いします。
    作本さん

    CCIE は難度が高く、取得に苦労されている人が少なくないと思います。私自身、2度、3度と受験を重ねてようやく取得できた分野もあります。しかしシスコ技術者認定に限らず 「資格」 というものは人が作ったものですから、いつかは必ず合格できるものだと信じて頑張ってきました。山の頂上に立つことで初めてその山の高さが分かるように、辛く長い受験勉強をやり抜いて資格を取得した人だけが実感できる価値があります。そして資格とは目的ではなくあくまでも結果ですから、取得した後でその知識や技術をどう使うかが大切だと私は思っています。

     

     

    ――最後に、ご自身の今後の目標についてお聞かせください。
    作本さん

    CCDE を取得したことで、Design 分野のアーキテクト (最上級) である CCA (=Cisco Certified Architect) が視野に入ってきました。アーキテクトの肩書で働いている以上、この資格はぜひとも取得して、デザインの分野を極めたいと思っています。デザインやアーキテクチャーが設計された背景や思想を理解することで、最適なアプローチをお客様にご提案できる技術者になることが私の目標です。

     

     


    ※1:CCIE Wireless、CCIE Service Provider、CCIE ServiceProvider Operations のラボ試験は海外で行われる (2014年10月現在)。

    ※2:シスコシステムズの製品やサービスを紹介・展示するプライベートイベントで、米国内を中心に年数回開催されている。http://www.ciscolive.com/

     

     

    名前:作本 和則 (さくもと かずのり) さん
    2001年4月CCNA Routing and Switching 認定取得
    2001年11月CCNP Routing and Switching 認定取得
    2002年1月CCDA 認定取得
    2002年4月CCDP 認定取得
    2004年10月CCIE Routing and Switching 認定取得
    2004年12月CCNP Voice 認定取得
    2005年12月CCIE Service Provider 認定取得
    2007年5月CCIE Voice 認定取得
    2008年11月CCIE Security 認定取得
    2014年2月CCDE 認定取得

     

     

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